幹事役の学生から、最上の市民サービスを目指す企画人へ

2007年02月15日(木)

昨年に期間限定公開しました同窓生インタビューから第2回目の再掲記事は、2004年大晦日のカウントダウンイベントでも大いにお世話になりました大先輩、経済学部経営学科(現在は経営学部)卒業の田中 秀門さんです。

真剣に、まちづくりを考えることが楽しいですね。

田中秀門さん
――卒業年を教えてください
1983年、経済学部経営学科卒業です。
――現在のお仕事は?
亀岡市役所企画管理部企画課に勤務しています。職務内容を一言で言えば、市役所内部の総合的な調整とか色んな事務・事業の進行管理等を行うセクションですね。
また、色んな情報を仕入れて、それを亀岡市的にどのような政策という形で展開するのが良いのか、総合的なまちづくりをどのような手法でどうすればいいのか等を考えています。
――今の仕事、どこが一番楽しい?
市民の皆さんの意見を聞きながら、市民が市政に参加しやすい環境づくりを進めるに至るプロセスが一番楽しい点ですね。市の広報紙や、新聞等で一般的に皆さんの手元に届く情報は、氷山にたとえると、ほんの水面から上の部分でした。しかし、その下には目に見える数倍の氷山が隠れています。今までは、その見えない水面下の部分を行政が担い、クローズしてきた傾向にあります。
しかし、itの発展等によって、誰もが何時でも世界的な情報を入手することができる時代が訪れ、ましてや行政情報自体も職員より市民の皆さんの方がよく知っていることもあります。
現在は、今までクローズしてきた氷山の水面下部分、色んな事業を企画する段階から、できる範囲で、市民の皆さんに一緒になって考える環境づくりが必要です。
結果は最終的なもので、事業で例えるとほんの一部です。そこに至るプロセスがいかに大事かということです。こういった方向に市民の皆さんと一緒に楽しみながら真剣に、まちづくりを考えることが楽しいですね。
田中秀門さん
会議室にて。首から下がる赤い紐の先は市役所員のidです
――大学生の時はどんな人間だった?
できるだけ多くの友達と、暇があれば宴会していました(笑)。何か、ことあるごとに飲む機会をつくって、楽しくお酒を飲む段取りをしていました。「ミスター幹事役」みたいなもんでしたね。
――大学生時代一番力を入れたことは?
クラブ活動もやっていましたが、やはりバイトに明け暮れました。
――大学生の時とは自分は変わった?
自分としては基本的には何も変わっていないと思っています。

元気な「亀岡づくり」をしていきたいです。

田中秀門さん
市役所のデスクでパチリ。写真は撮られ慣れてないからと、はにかみ笑顔の田中さん
――今後の人生プランを教えてください
私の人生の基本は、「現在版自給自足生活」です。海・川・山の自然と戯れ、自然からの恵みを得ながらのんびりした生活が送れたらいいです。
個人的持論ですが、大昔は、ご存知の通り木の実を取り、狩をし、石で火をおこし自給自足の生活をしていました。自然に感謝し、その恩恵を直接的に受ける生活ですよね。今で言う、動植物の乱獲や、ゴミの不法投棄などは当然なかったと思います。今は、ものの豊かさや量が先行し、本当の人間本来の生き方自体が希薄化しています。
人間は、大自然界の一つの生き物だと思いうことを忘れがちです。自然と共生するためにどうあるべきかを、考え直す必要があると思います。しかし、今原始時代のような自給自足生活ができるわけがありません。
しかし、亀岡は京都府下で最大の穀倉地帯、山あり川あり、できる範囲で食材を作り生活ができるという恵まれた地域です。個人的にどんなことしているかというと、できる範囲で米を作り、畑で野菜やハーブをつくり、川で鮎・鰻・ゴリ・ハヤなどを採って、家族と自然の偉大さなんかを話しながら食事することですね。子どもにもそういうことを伝えています。やっぱり、人間教育は、こういった家族というコミュニティからですね……と私は思ってます。
――お仕事のprをどうぞ
我々市役所の仕事は、今は「公務員はええなぁ」とあちこちで言われますが、私が就職した当時は経済成長期で、友達や他の企業へ就職した周りの皆から比べ、給料も少なく、月に1回飲みに行くと、同じ月に再度誘われてもいけないくらいの差がありました。いっそ転職も考えたことも実際のところはあります。
しかし、今と過去はどうあれ、経営という視点でいえば、我々にすれば、亀岡の市民は、大事な顧客です。また、itの発達によるユビキタス社会の到来で、今や我々がしなくてはならない地域づくりについての情報は市民の皆さんのほうが、たくさんお持ちかもしれません。
今、時代はとんでもないスピードで大きく変わり続けています。行政も経済不況や三位一体の改革による税減により、いわゆる運転資金が減少してきています。その分、これからは市民の皆さんにもまちづくりに参画いただき、一緒に住みよい安全なまちをつくる環境をつくることが必要です。こういった気運を市役所はじめ、いろんな人々を巻き込んで、元気な「亀岡づくり」をしていきたいです。

2006年06月
インタビュー/写真:鈴木 創介
(2004年人間文化学部卒業)

 

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